午前だけ、自分の時間ができそうでとりあえず街へ出る 水曜日の午前中は、観光地でもなければ、さすがにわりと空いているなんとなくぶらぶらしたい、という願望を満たすためとりあえずのBAL 洋服でも見るはずが、結局、まっすぐ丸善に吸い込まれて本を買い最…

きのうからの寒さに気をよくして、もこもこと着込み、仕事へ ジャケット、マフラー、ハンドウォーマーあれもこれもと足せる、この季節の装いが好きだようやく感じるようになってきた冬の気配を、大きく息を吸い込み、たしかめる 昼休み、もう終わってしまっ…

3日間にわたるディスプレイ替えがようやく、ひと段落 ディスプレイは、実は、もっとも大変な仕事のひとつこれだけ商品があると、詰め込みながらバランスを取るのは難しいしうちの場合はジュエリーも季節にあわせて並べ替えるので、いったんまっさらな状態に…

ほかの本と並行して、すこしずつ、とくべつな飴玉でも楽しむように『レオナルド・ダ・ヴィンチの手記』を読んでいる 実はちゃんと読んだことがなかったダ・ヴィンチの手記を読もうと思ったのは、ある文がきっかけだった “人は時があまりに早く過ぎ去ることを…

仕事場の近くでも、あちこちから金木犀が香る季節になった 先週体調を崩していたというお隣さんと立ち話鼻の調子が戻ったら金木犀の香りがした、この時季は長くないのに、逃していたと思うと悲しい、と言う 大丈夫、まだ始まったばかりだから、と笑ってまだ…

楽しみにしていた、ふたり旅へ 今回は、レンタカーで尾道から今治方面に島々を渡り高知へ行ったあと、東予港まで戻り夜行フェリーで大阪に向かう、というなかなかハードな旅程そのうえ、運転した彼は、土曜に神戸でレンタカーを借りて淡路島、徳島と走り香川…

陽がある日でも薄暗い事務所ロールスクリーンを上げ、陰のような光を受ける ブライトンで出会い、パリから送ってもらったガラスモビールこれで、わたしは必要な明るさを補っているのかもしれないととりどりのパーツをそっと揺らしながら、思う 先週と今週は…

旅中に使いはじめた、殴り書き用ノート旅が終わったら次のノートにしようかと思っていたけれど、ページを余らせておくのも勿体なくて、そのまま使っている シールや栞がわりに挟んでいるものからちょっと、旅の香りこれはこれで、開くたびに気分が変わってい…

誰もいない静かな店で帰国後の営業分の、事務作業 祝日のきょう子どもたちのはしゃぐ声が、どこからか聴こえる日差しはまだ強く、空や葉の色に秋の陰りはないけれど、開け放した窓からはさわやかな風が入ってくる 帰ってきたのだ、と、思うほんとうに今さら…

ロンドン最終日朝のヴィンテージマーケットへ、馴染みのディーラーさんに会いに行く おはよう、頼まれてたもの沢山持ってきたわよ、こっちへいらっしゃい、と、店の人側へ招き入れてもらう付き合いが長くなり、最近は、ちょっと彼女が席を外しているあいだ、…

わたしにとっては、二度目の学生生活のホームで仕事をはじめてからのホームでもある雨と工事と火災報知器の町こと、ロンドン バスに乗っていると、This bus is on diversion、とアナウンスが入り次のバス停の表示がなくなったどうやら、ガス管の工事で迂回す…

オランダでの仕事が、とにもかくにも終了いま、ロンドンへ向かう電車のなかでこれを書いているけれど、正直なところ、信じられない気持ち これだけの内容なら、それはそうか、とは思うものの4日間があまりにも一瞬だったいや、もう、本当に細かいことが思い…

ロフォーテンでの最終日初日、深夜に宿へ向かうときに出会ったガイドさんに、案内をお願いした ガイドさんふたりはパートナーで、それぞれ、首都のオスロと、チェコの出身トロンハイムの大学で出会い、そこで10年暮らした後に旅行で訪れたロフォーテンに惹か…

アラスカ、北極海、そしてグリーンランド上空を通り以前は9時間半だったヘルシンキまでのフライトがいまは12時間半 そこから、さらに飛行機を乗り継いで、とにもかくにも、スウェーデンへやってきた きのうは、早朝に着いたので仕事をはじめるまでのあいだ、…

事務所から店舗に、梱包した荷物を運ぶきょうの京都は、一昨日までよりは涼しいけれど、それでも、サウナのような空気にめまいがする 湿気と温度差で曇る窓日に何度も鳴る防災速報を、もう、横目だけで確認するようになってしまった おそろしい暑さの日があ…

店の7周年祝いに、お隣のお菓子屋さんがくれた花束数日経つけれど、まだまだ元気だ 今年は、恋人が送ってくれたアレンジメントも籠から生き生きと伸びるひまわりだったおかげで、周年ウィークだった先週は、店が明るく、つられてわたしも明るくいられた気が…

オンラインショップの仕事と、病院、検査のための絶食で、ふらふらだった今週 こんなときに限って、とんでもない大きさの箱が3つも店に届いた全部、違う時期にオーダーしたもので、どうしてこうなるのかと笑ってしまう まあ、でも、ひとりでやっていると大な…

海が流れる車窓にぽつぽつと現れる、小さな温泉郷 街のかつての姿を思うからだろうか、旅先のふとした風景は、ときどき物悲しいそれでも、時代の移り変わりを横目に在りつづける海は、一枚のフィルターのように風景を覆ってくれる 青空の日なら、きっともっ…

終わりかけの蓮を見たくて用事の帰りに、すこしだけ遠まわり ひっそり大切にしている場所というのが、わたしにもいくつもあってここも、そのひとつ きょうから鉾が立ちはじめ、いよいよ、お祭りが近づいている雰囲気の京都いや、まあ、1日からすでに始まって…

ブラインドの隙間から差す、強い光に怯えながらめいっぱい明るい色の服を着て、出勤温度計は、36度をさしている コンビニでポトフを温めてもらい、ホットラテも注文したらわずかな距離を運ぶだけで卒倒しそうなくらいに暑かった体を冷やしたくないから、年じ…

なぜか台湾で買うことになった、キャンプマグとともに店の営業を再開した、今週 スピーカーを繋いで音楽をかけ、床にさっと掃除機をかけて、窓のブラインドを上げるジュエリーケースの中を整えてガラスを拭き、傘立てと荷物をドアのそとに出したら、深呼吸 …

4泊5日台湾での逃避行が、終わった 台北、そして、台南を湿気と夕立のなか、あちこち歩き回った本屋を巡り、美術館へ行き、お茶を飲み、自分のための買い物をして、疲れたらまた本屋そう書くと、すごく目的があったみたいだけれど、実際は、その合間の散歩が…

ひとりでは初めて、台北に来ている 喧騒に、ひとり置いていかれて過ごすそれだけのための旅 軽いものをとおすすめを聞いて頼んだお茶と想像以上に美しくて驚いたゼリーとともにスコールのような雨が過ぎるのを待つ 最初の一杯を教えてくれた店員さんの優雅な…

身体のふしぶしが痛くて目が覚めた朝ブラインドを上げると、夏の光が入ってくる きょうから、8日間の休み自分のための空白の時間が、はじまった 床で文字通り山のようになっている本と、クリーニングから戻ってきた洋服とそれから、旅と仕事用のものでいっぱ…

オンラインショップの仕事の合間にネイリストさんのところへ 休暇で台湾に行くから、パイナップルっぽくしたくて、というわたしの安直すぎる話を、ネイリストさんは真剣に聞いてくれる帰ってきたら梅雨真っ只中で、もちろん仕事もあるのを踏まえてどの程度パ…

ヴィスワヴァ・シンボルスカ 『終わりと始まり』を近ごろまた、毎日のように持って歩いている 『瞬間』が、枕もとに置いておきたい一冊なのに対してこちらは、開くことがすこし怖い詩集わたしにとっては、ずっとそう それでも、何度でも開いて、なんて雄弁な…

花屋さんにすこし残っていたスカビオサけっこう花がパラパラしてるから、と言ってお店の方がサービスしてくれた 茎がうねうねでかわいいもうすこし背の低い花瓶に飾ってもよかったかしら 陽当たりなのか風通しなのか、仕事場は、ほんとうに花が長く、きれい…

白昼夢のようなバラ園の片隅でひっそり、ひときわ優雅に咲く“ノヴァーリス” 2010年のドイツで、このバラに詩人の名前をつけた人は、単に、“青い花”を目指して作り出したからそうしたのかそれとも、求めても青色に届かない、藤色のような花だからあえてあの作…

オンラインショップの仕事を終えてようやく人心地 作業台を兼ねている昇降デスクの上を片づけ、こまごました道具を所定の位置に戻し、机の高さを下げる退けていた椅子をまた持ってきて、ごみ箱の紙ごみを捨て手が届くワゴンに置いている梱包材や段ボールを補…

バラを見に散歩に出かけ、あちこちで咲くウツギに引きよせられる なぜか毎年、待つことを忘れているけれど、見かけるとはっとする花というのがあるわたしにとって、初夏のウツギはそういう存在だ “卯の花の匂う垣根に 時鳥、早も来鳴きて忍音もらす 夏は来ぬ…