予約のお客さんがいない時間、というのが今週は、ある ふたつの窓をいったん閉め、給湯室のポットに水を足し、スイッチを入れシュー、という音を背にして、グリーティングカードを手に取るうちには、誕生石と誕生花、そして星座のカードがあってなんでもない…

紫陽花の季節 毎年、わたしはあるお寺に紫陽花を見に行っているけれど今年は悩んだ末、諦めることにしたまとまった時間バスに乗ることが、どうしても憚られるからだ 公共交通機関も、外食も、まだ解禁できずにいて東京で働く恋人とも、半年以上会えていない …

歌詞のある曲を遠ざけていたけれど、すこしずつ、復活 だけど、とにかくいまは心が落ちつく音だけが聴きたいSpotifyにプレイリストをつくり、すこし遠くで鳴っていてほしい曲を放り込んでいく 普段からよく聴いているアーティストのとくに、調和していて、穏…

とくに花をつけるのが遅い木や、いつも鳥がいる場所 ほんのわずかな隙間の時間にもたしかな愉しみはあるものだ 店に立っていたときには日曜はいつも、ぐったりとしていたあれほど、きちんと休みたかったのに、こうなってみると、ぜんぜん落ち着かない いや、…

日に一度身体を動かすため、散歩に出る このあたりも桜が八分咲きくらいになった徒歩圏内に見事な桜並木が何箇所もある地元をこれほどありがたいと思ったことはない 慰められているこんなことを書いて、自分でぎょっとしてしまうけれどたしかにわたしは、桜…

ひとり、机に向かい発注のことを、考える カクカクと切り取られた、中庭の空は17時になろうとしているのに、夕方の色がまだ薄いずいぶん、日が長くなったものだ “もうすこしだけ、待って”と自分の中から、考えもしなかった声が聞こえる 息を吸って、吐きスピ…

気力を振り絞って店へ手をつけられていなかったディスプレイをもくもくと考える、午後 今回の出張で仕入れたものをひとつひとつ、バランスを考えて置いていくぜんぜんうまくないけれど、ディスプレイは、ものをよく見る、いい仕事だ いまは、気持ちが擦り切…

文字通り息をつく暇もなかった、9月を越え多少、人間らしさを取り戻している、10月 それでもやっぱり、口を開けば “忙しい”よくないとわかってはいるんだけど 待ちつづけたドラクエ11Sを、謳歌できるのはいったいいつになるのやらわたしだって、冒険の旅に出…

ロンドン滞在が終わりストックホルムへ、飛んできた 途中にパリを挟んだ、数日のロンドンよい時間を過ごせた、と思うすくなくとも、仕事は、しっかりとできた だけど、今回は心を置いてきたような、寂しさがあるこれ以上なにもないはずなのにもっとやれるこ…

削れたような山と滝のしぶき 火山を思わせる岩にふかふかとした苔 アイスランド語は、やっぱりわたしには、古風に響く すこし荒々しく、敢然とした言語そう感じるのは、この国の歴史を思うからかもしれないけれど ごつごつした岩を登り壮大な風景を、見下ろ…

Sumarljósアイスランド語で、夏のひかり、というタイトルの曲がスピーカーから漂ってくる 最高気温が39度という予想だった、きょう熱が伝わってくるガラス越しに、いまいち煮え切らない天気のそとを眺める そういえば、月末にはレイキャヴィークへゆくのだっ…

宵々山東京から遊びにきていた友人たちとせっかくだからと、鉾を見物 祇園祭は、どうしたって特別でこの季節には、育ったこのまちを、いつもより遠くにも、近くにも感じる 友人たちが京都にきてくれていた、2日わたしは風邪をひいていたこういう自分に、ほん…

香港出身、ベルリン在住の彼のこの几帳面さよ 常時トラブルまみれの、わたしの仕事キチンキチンとしている人への、感謝の気持ちが日々大きくなっていく 滞りなくものごとが進む、というのはぜんぜん普通のことじゃあ、ない ひととおり検品を終えデータベース…

午後いっぱいひとり、うす暗い店で仕事 経理、それからちょっと商品撮影をしてディスプレイに手をつけたそもそも点数が多すぎるうえ、制約が多すぎて配置のバリエーションがない店内だけれど角のテーブルだけは、季節ごとにそれなりに変えている 軸になるも…

フィンランドの、どこかの地方都市わたしは、ディーラーのだだっ広い倉庫にいる 電車の時間まで、あと1時間山と積まれた陶器をかきわけ、自分の店によいものを、見つけだす近くでは、わたし以外のバイヤーも作業をしていてその人が選んだものも、内心気にな…

身体から、言葉がぜんぶ流れ出ていったようになにも話せなくなる時期が、ときどき、来る なんの前触れもなく自分のなかの言葉が消えるこういうときは、程度の差はあれど、どの言語もだめ とりあえず、読むものを調節したりしてなんとかやり過ごすいつも、そ…

休みの日 ソファで、音楽を聴きながら本を読んだり、編み物をしている時間がやっぱり、いちばんほっとする 姪の夏用カーディガンは仕事の合間を縫って、9日で編み上がった自分の成長を感じるこのごろ 技術も速さもまだまだだけれどほしいものは編む、と躊躇…

関東からはるばる、18きっぷでやってきた友人と北野天満宮へ、梅を見にでかけた いつもは地元の大きな神社だけれど受験の年は、初詣はここだった忘れかけていた記憶 育った街新しい記憶が、こうして重なって古いもののなかには、錆びつくものもでてくるけれ…

簡単な工作のようなことをしてこれまで出せていなかったものを、店に出す どうするのがいちばんいいんだろうな、っていつも試行錯誤 数日前、友だちと電話していたときに結局何者にもなれないままだと感じる、という話がでてきて以来、そのことをぼんやりと…

強い風にのってひらひらひらと舞う雪あっという間に、密度が増して吹雪と言ってもいいくらいに 仕事場の窓から大通りを見下ろすポストが、停めてある黒いバイクが、みるみる白くなり灌木も砂糖をまぶしたようになっていく こういう雪に思うのはやっぱり、ス…

NHKのSONGSPerfumeがDream Fighterを歌っていて、釘付けになる Dream Fighterは友だちが、これを聴くとわたしを思い出すと言って教えてくれた曲 ロンドンへ渡った初年繰り返し、繰り返し、この曲を聴いた気がひけて、タイトルを口にすることもできなかったけ…

恋人がインフルエンザにかかり 連休の予定が木っ端微塵房総半島、館山へ 出かけていくはずだった どうしようもないと、わかっていても ひとり、どうしようもなく、気持ちが塞いだけれど どうしようもないものねえ、と 心の波をくぐったり、かぶったり とはい…

実は、というか どうにもこうにも、熱が下がらない 元日からずっと、微熱なので 風邪をひいているという感じでもないのに きょうは37度台後半まで上がり、 “だるい”という単語を繰り返すマシーンと化した 年明け早々これではと思いつづけて6日 心が諦めに支…

クラシックな足もと日本製の、プリーツのワンピースは 先日、ユトレヒトの古着屋で見つけたもの レペットの靴は、イギリスの大学を卒業した頃 セール真っ只中のパリで、買った身につけるものも 時間とともに、ある 帰ってきて2日 予想を上回る、仕事のいそが…

ディック・ブルーナの故郷 ユトレヒトへ近代的な駅前の写真を見たことがあったので かなりの都会を想像していたら こじんまりとした美しい街で、驚く うれしい誤算夕方になるまで なかなか、ゆっくりする時間はないけれど それでも、青空の下、運河沿いを歩…

まだ真っ暗のアムステルダムから 快晴の、パリへ パリは、大学時代、本当によく来ていた ユーロスターは、3ヶ月前の発売時に予約すると安く、 日帰りや1泊で訪れるロンドン在住者は多いわたしにとって 何度訪れたかもう数えていない、覚えていないという 数…

きのういただいた、花束 きちんと愛でたいので、 いったん、自宅に持ち帰ってきた 彼にあげる予定のスヌードの 縦の三色の部分を編みあげ、端と端をつなぐ 永遠に終わらなそうな糸始末をしながら、 これから拾うことになっている208目を憂う懐中電灯を用意し…

朝の5時まで眠れず 仮眠は取ったものの、体調がよくない普段は仕事をしている火曜日、 それも連休明けなので、どうしようかと思いつつ お昼すぎまでは、休むことにした 今週は、先週までよりすこし、時間に余裕がある ずいぶん長くなってきた、恋人のスヌー…

姪のジャンパースカートを編みあげ すぐに、次のもの糸を巻いて、作り目をして、 そして最初の数段を編む、というのは わたしには、エネルギーが必要な作業なので 休みの日に一気にやっておくのがいい2.75mmの針が、5mmの針に変わったから 感触がざくざくと…

ざあざあ降りの雨 病院へいつ出かけようかと、デスクワークをしていたら 折よく、仕事の荷物が届く頼んでいたいくつものブローチやイヤリングに混ざって わたし宛の指輪が、薄紙に包まれて入っていた 思わず、わあ、と声をあげ、 さっそく薬指につけてみるこ…