f:id:lumi31:20190331144216j:plain

 

美しいカードが、山のように届き
にわかに賑やかなデスク

開梱して、在庫分とあわせて仕舞い、
ひとつひとつ、在庫数を上げる
これだけ種類が多いと、けっこう手間のかかる作業なのだけれど
目を滑らせずに商品と向き合える時間でもある


楚々とした絵柄、一点一点作られた刺繍のパーツ
彼女のカードは、たおやかで凛とした人柄そのものだ

注文を添付したメールで、桜がなかなか咲かないとぼやくわたしと
請求書に添えて、近所に咲き誇るマグノリアの写真を送ってくれる彼女
仕事の話をしながらも、わたし達のメールはいつも文通のようで
べつに、商品からなにかが滲み出るわけじゃあないけれど、
それでも、そういうことを、やっぱり大切に思っている


それにしても
とにかく点数が多いのに、彼女は一度もオーダーを間違えたことがなく
そして、淀みなくすべてのことをやってくれる

今回も、注文してから商品が届くまで、わずか10日
ヨーロッパの人たちとの仕事は、いつもトラブルだらけなので
こんな風になにもかもが素早くうまくいくのは、彼女が相手のときだけ
いつも、本当に感謝しているのです

次は、5月の展示会で会えるかな
そのときには、また、花や庭、猫やおやつの話をしながら
良い報告ができるといい

 

3月の営業も、きょうでお終い
これまででもっとも忙しく、ずっと目が回っているような状態で
いやいや、凄まじいひと月だった
誕生日も、確定申告も、もはやはるか彼方に感じる

やるべきことはやりきった感じがあって、すがすがしい一方で
随分前に注文やら何やらをしていて、今月届くはずだったものが
ことごとく届かず、ナンデヤネンな月だったけれど
まあ、これは、いつものことか


4月は
すこし、ペースを落とせたらと思っている
5月の出張に向けて、準備をしながら
動き出していることを全部、腰を据えて考えられればいいな

慌ただしく、けれど淡々と
続いていく日々を、まず、楽しむこと

f:id:lumi31:20190327005229j:plain

f:id:lumi31:20190327005247j:plain

f:id:lumi31:20190327005308j:plain

 

3ヶ月ぶりに会う恋人と
泊まりがけで、和歌山へ

白浜を超えて、潮岬を擁する串本まで
美しい風景をめぐる小旅行


波打ち際を歩いたり
岩場で生き物を探したりして
洞窟を歩き、灯台にのぼり、
並んで、鉄橋を通る電車を待った

小さな水族館も、海中を眺められる展望塔も
想像をはるかに超えて楽しく、
子供みたいにガラスにはりついた
旅そのものが、宝探しみたいだったな

いつでも、どこへ行っても、
水が青く、キラキラとしていた
その印象が
二日間を、ベールのように覆っている

 

恋人と出かけるのは
いつも、楽しいし、気がらくだ
体調のよくないわたしをほどよく茶化し、
目を配って、さりげなく手を貸してくれる

行きたいところを一緒に考えてくれるし、
美味しいと思ったものは分けてくれる
車の運転も大変なはずなのに
いやな顔ひとつせず、自分でほどほどに休み、
いつだって機嫌よく接してくれる

こういうことを、特別だと思っていなくて、
わたしのため、とか、やってあげている、とか
思っていないらしいところが、彼の本当の凄さなのだけど
それでも、わたしは今までもこれからも、
これを当たり前だなんて思わないよ

わたしが美しいものを、美しいと思えるのは
彼が、こんな風にいてくれるから


今回は
美味しいものを食べながら、
ふたりで、美味しいものの話を、沢山した
家で、こんなものを作りたい、とか
こんなことがやってみたい、とか
日々の、ちょっと特別なごはんのこと

近い将来、一緒に
そんな風に暮らせたらいいな、と
さすがのわたしも思ったりしました

 

それにしても
和歌山、何気に遠いからあまり訪れたことがなかったけれど
本当にいいところだなあ
行きたい場所が多すぎて、全然まわりきれなかった

今回は、西のほうから南下していったけれど
つぎは東から行っても楽しそう

やりたいことも、見たいものも
年とともにどんどん増えていくね


今回は、3日間で
駆け足だったけれど、色んなことができて
いまはいつも以上に、満たされている

また、離れて暮らすけれど
わたしは、わたしの生活を
まずは、ちゃんと守るのだ

f:id:lumi31:20190322023927j:plain

 

すこしあいた時間に
カフェオレを淹れ、いただいたお菓子を食べる

おやつの時間への執念
わたしは、いつもこうだ


きょうは、いろいろな方にお会いできた一日で
店に立っているうちに、どんどん元気になった

体調が戻らないこともあって、身体は疲れるんだけれど
楽しいお話というのは、すごい
仕事前より仕事後のほうが元気なんだもの

やっぱり、ひとりのデスクワークとは比べられないくらい、
張り合いのある時間

 

鎌倉からいらっしゃったと
お菓子をくださったお客さんが、仰っていて
月に一、二度、鎌倉へ通っていた頃のことを
甘酸っぱく、思い出した

まだ税務の仕事をしていなかった彼と
まだ留学を実現させていなかったわたし
わたしが、玉川インターの近くに住んでいたから、
彼が車で迎えにきてくれて、そうして出かけていた

もう10年も前のことで
わたしたちには互いに、あの頃には想像しなかった今がある
それでも、感傷もなく、若かったなとも思わないから
ちょっと、不思議


そんなことを考えていたら
ふと、当時行くたびにジャムを買っていたお店を思い出し
検索してみたら、まだ、変わらない場所に存在していた
すっかりうれしくなって、ウェブショップを物色
どうして忘れていたんだろう

そういえば、2年前に訪れたときにも
10年前によく行っていたカフェも、大好きだったお菓子屋さんも、
変わらずにそこにあった
10年という月日、小さな店がそこにありつづける、というのは
とてもとても難しいことなのに

鎌倉が、こうして、あまり変わらずにいてくれるから
今も、あの頃のひとかたまりの時間を、
近くに感じるのかもしれない

 

 

 

今も変わらず愛している曲
鎌倉もだけれど、
一緒に、色々なところへ行った

こうして、つらつらと考えていると
変わらないものの多さに、驚く
留学を経て、店をはじめて、
わたしは別の人間になったような気すらしていたけれど
どうやらそうでもないらしい


さてさて
今週はまだまだがんばらないと
明日も、きっといい日になるんじゃないかしら

土曜日の夜には
変わらず、わたしの手をとっていてくれる人が
京都へやってくる

f:id:lumi31:20190318023200j:plain

 

出張から戻って、3週目の営業が
無事、終了

商品でいっぱいだったデスクも
ようやく、片づいた
今回も、こうなるまでに3週間かかったな

 

やっと広くなった机で、在庫数を見ながら
オーダーする数を、決める作業

かかる金額と数を天秤にかけて
どうするかを、考える
うちみたいな小さな店は
これだけのことが、なかなかむつかしい


それにしても、今月は、
夏に向かう時期だというのもあるけれど
ちょうどあちらもこちらも在庫が薄くなっているために、
もう、オーダー地獄

そのうえ、新しくやってくるはずのものたちまで
あちらもこちらも一筋縄ではいかず
地獄度が5割増になっている

まあ、でも
笑ってやっていくのがいちばんだからさ

 

お店がこれくらいを達成したら、
自分の勉強のためにちょっとした投資をしよう、と
ずっと思っていたラインがあって
オーダー地獄の中でも、今月、
それを無事に超えそう

大層なことじゃないけれど
やっぱり、うれしい
こうやって、小さな目標を超えては学んで、というのを
ずっと、繰り返し、続けていけたらいい


5月の出張の予定も
やっと、ほとんど全部決まった
来週は、今年はじめて恋人に会えるし
長い仕事のトンネルを、ようやく抜ける

最近は、余裕がなくて
蕾をたしかめることもできなかったけれど
もうすぐ、桜も咲くのかしら

明日は、もし晴れたら
春のワンピースでも、着ようか

f:id:lumi31:20190314013020j:plain

 

関東からはるばる、18きっぷでやってきた友人と
北野天満宮へ、梅を見にでかけた

いつもは地元の大きな神社だけれど
受験の年は、初詣はここだった
忘れかけていた記憶

育った街
新しい記憶が、こうして重なって
古いもののなかには、錆びつくものもでてくる
けれど、それは、
幸せなことなのかもしれない

 

じっと、自分の内側を見つめて
濁った重いビー玉のようなものを、ひとつずつ、取り出して検分して
これはなんだろう、
そしてなんでできたのだろう、と、突き詰めていく

どこまでも静かな、
ひとりの作業


投げ出しちゃいけない、と、思う
自分のことも、そして、誰かに伝えることも

言葉を飲み込むことが多いわたしだけれど
都度、わたしの意思で、選んでいる
なにを口に出すか、そして、なにを口に出さないか
どちらも大事なことだ

言葉は、そのまま未来になるのだから
口に出すに至るまでに、必要だと思うことを
じっと、辛抱づよくやらなくては

 

 

 

なんとなく、昔とても好きだった曲を思い出して
スピーカーでかけてみる
音が通った場所の、空気が、
ふと緩んで、解けていくような気がする

目を閉じて
呼吸をととのえる

考えることも
やりかけの仕事も、いったん置いて
さあ、また、あした

f:id:lumi31:20190309020402j:plain

 

帰国して9日
すさまじい仕事量と体調の悪さに振り回され、
つねに船酔いのような状態

ネイリストさんに、この惨状を訴えたところ
でも、いつも期限あるものはちゃんと終わってるからすごいよな、
これまでで間に合わんかった〜ってことないやろ?と言われて
た、たしかに、、、と納得してしまった
このギリギリ人生よ


昨夜遅く、時間をかけて文言を考えたというのに
きょうは開店から、店のSNS用に写真を撮る隙間がなく、
気がついたら日が暮れていた

昨日届いたばかりの、新しい商品
そういえばと、愛でながら、シール貼りの作業

どんなときでも
店にあるものへの愛情は薄れないから、すごい

 

新しい取引先のデザイナーさんからのメールに
“商品と一緒に飛んでいけたらいいのに”とあって
思わず、頬が緩む

こういう一瞬や
お客さん達と楽しくお話する、ひととき
この仕事をしていてよかった、と、
ほんとうに思う


美しいものを間に挟んで、
誰かと何かを共有できるのは、贅沢だ
ずっとそう思っていられるように、
舵をちゃんととりたいね

 

あしたも、お店
さっぱり、ものが片づかないまま、
帰ってきて2週目の営業を終えようとしている

まあ、でも
確定申告書類は送ったし、通関トラブルは解決、
今月したい発注は、まだ半分しか終わっていないけれど
昨日届いた3つの荷物は、すべて開けて片づけ、
腸炎もほぼ治った


苦しくても
落ち着く日が、もうすぐ来る

もう、開き直って
あしたは、ただ楽しく

f:id:lumi31:20190305023806j:plain

 

水曜夜に出張から帰り
木金土と、死ぬ気で働いて
やっと休めると思った日曜日の、朝5時
突然胃腸炎になった

髪と爪の予定を泣く泣くキャンセルして
そのまま1日寝込むことに
こんな風に休みたかったわけじゃないと、
がっくりして、月曜日


とはいえ、
まだ書類を作っていないと、恐れていた確定申告は
棚卸や仕入、経費(これは恋人の力が大きい)の計算を
12月、1月にほとんど終わらせていたので
あっさりと、ほぼ終了
申告書より準備が大変だという彼の言葉に、頷く

そして発注も2件済ませ
きょうはがんばった、さあ休もうという矢先
降りかかる通関と、レジのトラブル
とくにレジのほうは、どうにも長引きそうで
また、がっくり

この仕事をしている限り
休めることってないんじゃないだろうか
いやいや、どうしたものかねえ

 

実は、きょうは他にも様々なことが起こって
夜には、ものの値段について、随分たくさんのことを考えた

うちの店の、現行デザイナーのものの小売価格は、
現地と、それほど変わらない
もちろん、わたしがそれを意識しているからなのだけれど
正直、この国の輸入ものの常識からいうとかなり安く、
同業の方達からすると迷惑なのだろうと、躊躇することもある

けれど、いつも
これがわたしの考え方だからと、同じところに戻る
それを、きょうは、あらためて確認した日だった


この店でいくらで売っているか、というのは
気にする作り手と、あまり気にしない作り手がいるとは思うけれど
店、わたしの考え方と、相手への敬意を示すことにはなる
輸入送料や手数料はかかるけれど、それ以上はなるべく上乗せしない、
あなたが決めた”価値”のひとつである小売価格を尊重したいし、
それができる価格であなたはものを仕入れさせてくれている、と
伝えることには、なる

そして、わたしの取引先は
こういう姿勢を喜んでくれる場合が、多い
すくなくとも、これまで話をする中では、そう感じてきた

店頭で実際に販売するのは、わたしだとしても
作っている人が、絶対に、ものの中心にいるべきだ
そう直接、丁寧に伝えたいし、価格でもそれを示したい
と、いうこと


うちだって経営はらくではないけれど、
そしてこの値段でも、高い!とお客さんに言われてしまうこともあって
地味につらかったりもするけれど、
実際、どれも安いものではないことはよくわかっているし
ちゃんと、どういう点が特別なのかとお話して
それならという方が、うちでものを買ってくださるといいな

だけどわたし、本当は
作っている人がもっと利益を得るべきだと思うんだけどねえ
なんだかなあ、と、思います

 

まとまらないけれど
ちょっと、きょうは
思い切って、書き残す

長い時間が経ってから、これを読み返して
やっぱりわたしはこうだったのか、と、思いたい
それくらい、こういう考え方は変えずにいられたら、と
理想を、掲げて