豪雨予報の通知とともに、
青空を押し退け、バラバラと降りだした雨

レターパックを濡れないように抱えて走る
お地蔵さんの小さな屋根の下で、
制服の高校生が三人、ぎゅっと集まって雨宿りをしている

仕事場に辿り着いても、大粒の雨は止まず
ふしぎな天気、とぼやきながら雫を払った
なんだか、秋雨というよりも、
夏の夕立のような風情だ


元気なシダと、葉が落ちそうになってしまっている銀杏
あまりにも暑かったイギリスで買い足した半袖のTシャツを、
まだ一枚で着ているわたし

今年はあまりにも暑い日が続いたせいだろうか、
植物も、わたしも、ぎこちない
何がなんだかわからず身動きが取れなくなっているうちに
気がついたら冬の只中に放り出されていそう

先週から販売を始めている、2024年のカレンダーを手に
これを使うころにはと想像してかき消す
まずは、そう、目の前のことだ

 

夕方、二時間ほど店の仕事を置いて、
べつの仕事のために、カフェで腰を据えて考えごと

イヤフォンから好きな曲が流れ、
堪えきれず涙が出てきてしまう

 

 

When darkness falls we venture out into the night
and realize our dreams and shed our human plight
この曲にかぎっては、
アイスランド語以上に、英語の詞が好きだ


こんがらがった感情を、ほどこうとしなくてもいい
必要なことばかりを、自分に与えなくてもいい

無力感と、強い願いと
ここにあるものをそのままにして、
まだ、しばらくは