どうしても、この糸のセーターが着たくて
夜中などにすこしずつ編んでいる

日記を見ると、9月17日にはじめているから
きのうでちょうど2週間
わたしにしてはまあまあのペースで、
とりあえず肩の部分を編み終わった


セーターは、編みかただけではなく
組み立てもそのままデザインに反映されるのが面白い
これははじめてのタイプだから、
おお、こうなるのか、といちいち感心しながら
実験でもするようにして進めている

ここから先は、輪にして編んでいくので
前と後ろをつなげる前に記念写真
ちゃんとしたものができれば途中はどうでもいいけれど、
それはそれとして、過程は愛でたい


編み物、というか、手を動かすことは
どんなときもわたしを救ってくれる
頭の一部分が、スッと静かになって、
ほかの考えごとに集中できたりするからだ

わたしがものごとを前に進めるために必要なのは、
サブの回路を閉じて、思考を一本化することなのだと
編み物をしていると本当に思う
重たいかしらね

 

先日、美容師さんにふと、
繰り返し見る夢ってあります?と、訊かれた

まわりが皆知らない言語で話しているけど、
なんでか何を言っているかがわかる夢、と答えてから
それが唯一の何度も見ている夢だと気がついた
あまりにもこの手の夢が多いので、
訊かれてみないと、意識することもなかったのだ

意識のそとにひろがる無意識の自分
わたしの外縁は、いったいどこなのだろう


美容師さんは、知らない街にいる夢を繰り返し見るらしい
いつも夢のなかでは同じで、でも、
実際には行ったことのない街

あの場所に実際に行くようなことがあれば、と
彼女が話しはじめて、心のなかで小さく驚いた
わたしは、夢のなかの数々の知らない言語と
実際どこかで出会うなんて考えたこともなかったから

でも、たしかにそんな日が来ないとも限らない
そう考えて、また、
自分と世界の境目のことを思った

 

先週の店舗営業では、
うれしい瞬間が沢山あった
わたしは“気にしい”なので、店に立っていると
傷つくことも多くあるけれど、
それでもここにいたいと思うのは、天秤にかけると
うれしい総量のほうがずっと重いからだ

そして、昨日今日はオンラインショップの仕事
これはこれで、とくに最近はなかなか楽しい
手を動かすという部類に入るからだろうか、
間違えないように、あんまり考えごとはできないんだけれど
雑念がなくなる感じはする


まだまだ、自分がうまく扱えないけれど
リハビリの日々を穏やかに過ごしたい

なにもかも、劇的によくなればいいのにな、と思うけれど
まあ、気長にね