波のような音をたてて
窓ガラスに吹きつける雨

スーパーもファミレスも休みの街
きょうは、郵便局の集荷も来られないらしい
わたしも家から出ずにデスクワークをしていたものの、
結局、梱包をしなければどうしようもないので
雨と風の音だけが響くなか、事務所へ出かける


仄暗い部屋
光ではなく、影が差しているようだ、と
スウェーデンで冬に何度となく感じたことを、思う

明日の送り火は大丈夫なんだろうか
もしかしたら、薪を吹き飛ばして濡らしてまでも、
まだ帰りたくない人がいるのかもしれない


先月買ったばかりの事務所の冷蔵庫は
故障なのか、きょう開けると中のものがほとんど凍っていた

気を取り直してお茶でも淹れようと
かろうじて液体でいるらしく見える、
大きなペットボトルの中の水を、ポットに注ぐと
シャーベットの柱のように凍っていった
思わず顔を近づけて、数秒前まで水だったはずの結晶を見つめ
ちょっとうれしくなってしまっている自分に笑う

凍っている水を溶かしながら、
過冷却、と調べたばかりの単語を反芻
壊れた冷蔵庫も、結構ドラマティックなのだった


とりあえず沸かしたお湯で
去年の出張のときから気に入っているハーブティーを淹れる
友人が5月にくれた、オリジナルの特別なカップ
大切なものは、こうして増えていく

この部屋も
遡れば、この店も
こうして、ほんの少しずつ

 

土曜から昼夜問わずという感じで対応していた、
オンラインショップの仕事
今回こそは終わらないのではと思ったけれど
明日にはとにかく、全部の荷物を送り出せそう

今週は、秋の仕事のために
考えたり、写真を探したり、
ちょっとした文章を書いたりする時間も必要
とはいえ、店もあるし、出張の準備もあるし
打ち合わせや撮影の立ち会いもあるしで
本当に日曜までになんとかできるんだろうか、これ


しかし、そこは
ぎりぎりなんとかなる予定を組むことには長けているわたし
なんだかんだ終わるんだろうな、と、楽観していたりして

仕事をしていられる幸運を思いながら、
慌ただしくもたのしくやりましょう