鉾が建ち、あっという間に宵宵山
京都が京都らしいときが、三年ぶりにやってきた

街は混んでいて、用事を済ませるのにも一苦労だけれど
その煩わしささえも、今年はじんわりと嬉しい
ただお囃子だけが鳴る大通りは、本当に寂しいものなのだと、
この三年で知ったから

とはいえ、また心配な状況ではあるね
どうか何事もなく、月末を迎えられますよう

 

生まれていた余裕を使い切って、また通常モード
今週は、主にヴィンテージの仕入れで忙しく、
睡眠が削れてふらふらになっている

それにしても、コンパクトなどのこまものを何百点も一気に見ていると、
あらためて、自分は贅沢に仕入れをさせてもらっているなあと思う
そもそも、デザインやメーカーといった個性の部分以前の問題で、
状態がよいものは、全体からするとほんの一握りなのだ

リップミラーやピルケースはさらに数が少ないうえ、
円安も相まって、買い付けは厳しさを増している
それでも、週にいくつも出るにもかかわらず
なんとか常時店に在庫があるというのは幸せなことだし、
いずれ、こんなことはできなくなるのかもしれない


日々のともを、なるべく多くの中から、楽しく選んでもらえるように
できるだけのことをやりたいな

なにもかも限りあるものだということを
いつも、忘れずに

 

姪のセーターは、二ヶ月ぶりに会えた先生に見せて相談し、
結局、首まわりは全部ほどいて編み直すことにした

いろいろな策を考えてはみたけれど、
戻ってやり直すほうが仕上がりが絶対に綺麗だし
もともとかなり大きめのサイズで編んでいるから
来年、再来年と、長く着てくれるかもしれないわけで
中途半端なものは、やっぱり作りたくない
せっかく今、姪が編みかけを気に入ってくれているわけだしね

ほどいた目を拾って、丁寧に針に戻していたら 
先生が、この愛を姪っ子ちゃんがわかってくれたらいいのにねえ、と言うので
思わず笑ってしまった
隣で見ていた先生が、そんな風に思ってくれるのはうれしいな

姪本人にも、誰にも、
本当に伝わることは、もしかしたらずっとないのかもしれないけれど
わたしはそれでもいいよ

 

祇園祭も三連休もどこ吹く風
今週はまた、休みのない週末だけれど、
わたしはわたしの生活を全うするぞ

まずは土曜日
マッサージとストレッチをやれるだけやって
今夜こそ、ちゃんと眠ろうね