潮騒、という名前の芍薬
誰がどんなことを思って名づけたのだろう

芍薬や牡丹、椿、もっと言えば薔薇などもそうだけれど
この花に人生の長い時間を注いで、思いを託した人がいるのだ、と
美しい名前を見つけるたびに、感じ入る
花の向こうにいる、はるか遠くの誰か


きょうは昼前から、
この花が心配になるような雨

最近は、天気が悪い、よくない、という風には言わないようにしているけれど
そのとき咲いている花によってはなんとなく気になるというのもあるし、
傘を持つ天気だと、店に来てくれるお客さんに申し訳ない気持ちにもなる
もちろん、わたしにはどうにもできないんだけどね


きょうの店は、ゴールデンウィーク後ということもあって空いていて
時間ができたので、近くのカフェで仕事をしていた
カフェオレがおかわり自由なのが、ありがたい

トラブルで長く止まっていたオーダーが動き出し、ほっと一息
わたしの場合、仕事の相手は個人もしくは小規模の会社だけれど
どちらにしても日本の取引先はほとんどないので、
とくに後者の場合、担当者が代わると引き継ぎがうまくいかず
なにかとバタバタしがちなのだった

ともあれ、週末からの旅行までに解決してよかったよ
オンラインのための新しい商品の準備や、ヴィンテージの仕入れもあるし
今は連日、深夜まで仕事をしなければいけないけれど、
旅の三日間はなるべく休めたらいいな

 

現地でどんな場所を訪ねようか
どういう荷物にしようか、どの本を持って行こうか
眠る前の時間に、ふわふわと考える

あまりにも楽しみで、どうしていいかわからないんだけれど
二年半のあいだ、忘れていた旅を、
すこし思い出せたらいい