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足の怪我でなかなか動けない母を連れ
毎年かならず訪れる場所で、早めの花見

水曜日で、桜もまだ満開ではないというのに、
それなりに混んでいて、不安になりつつもうれしい
地元には静かであってほしいけれど
人もまばらな京都は、やっぱり寂しいのだった


昔はこんなに店もなかったのにねえ、などと言い合いながら
いつもの地蔵尊に立ち寄る
わたしが留学していた頃、母はその前を通るたびに
無事卒業して帰ってこられるようにと手を合わせていたらしい

お線香が、一部売り切れていたので
ふたり並んでお賽銭だけ入れ、願いを唱える
どうか皆、健康にと
いまは、本当にそれだけ

 

つらいことばかりが続く、輸入業
最近の円安は、まさに駄目押しという感じで、
お客さんの手に渡るときを考えると
仕入れられないという値段のものが、さらに出てきてしまった

春から初夏に向けて、ヴィンテージのジュエリーを増やしたい今なのにと
さすがに落ち込んでいたのだけれど、
あるディーラーさんが気遣ってくれて
昨晩は、たくさんのイヤリングやブローチを仕入れることができた
半世紀前の西ドイツやオーストリアチェコスロバキア、イギリス、そしてアメリカから、
時間と空間を超えてきたものたち


共有してくれた2000枚を超える画像のなかに
フェイクパールをあしらった、蝶のような花のような形のブローチがあった

なんとなく心ひかれてスクロールの手を止め
これ素敵ね、シンプルだけどエレガントで、と口にすると
それを気に入ってくれるなら本当にうれしい、
実はわたしのプライベートコレクションを手放すことにしたものなのよ、
1960年代、高校生だった頃に買ったの、という

じゃあこれはわたしが継ぐわ、と答えて
画像にチェックをつけ、二人で笑った
この状況下、遠く離れた土地で暮らし、年齢も違っても
ものを挟んでこんな風に話ができるのは、つくづく幸せなことだ

 

さてさて
昨夜はそんなこんなで、朝4時過ぎまで仕事をしていたから
きょうは早く寝ないとな

書けないことばかりだけれど
かき集めたきらめきや明るさが、きちんと店に並んでいるならば
なにもかも報われるような気がするよ