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バラ園の隅っこでそっと咲くブルー・バユー
ラベンダーから赤みを引いたような、
どこかひんやりと、凛とした色

休園していたから、今季は見られないと思っていた
まだ咲いていてくれて、うれしい

曖昧な言いかただけれど、
果てがないように感じる色というのがあって
わたしには、この花がそう


梅雨の晴れ間、と呼ぶのか
この数日、ずっと暑く、とにかく天気がいい
こうなると、梅雨が何かがよくわからなくなってくる

仕事の合間を縫って、
植物と水、空を見に出かけた
なにもかもが光に呑まれるようで、
揺れる自分の存在をなくしてくれる気がした

まだ遠いと思っていた夏が
もう、すぐそばにある

 

実店舗をたたもうかと、初めて本気で考えた
準備を含め4年を超える期間、積み重ねてきたものを
初めて、投げ出したいと思った

だけど、たまたまきょう
ふた月まえに自分が書いた拙い文章が、
ちょっと別の形になって、自分のもとに送られてきた
店をやることを、初めて本気で考えた日の話
直接的な内容は書いていないけれど、その日の記憶と、
未来へのおおらかな期待が、ほんのりとそばに戻ってきた気がした


わたし自身が疲れてもう動けないと思っても、
店自体は、実店舗はともかく、ありがたいことにまだ余力がある
今、わたしの目の前が暗くても、
効率だけを求めるならもともと始めることはなかっただろう店が
これまでの時間を詰め込んだ状態で、ここにあってくれる

なんだか、不思議な気持ちにもなるけれど
ほかでもない自分の店に助けてもらいながら、
とにもかくにも、なんとか目を開いて、足もとにあるものを見て
ただ行くだけなのだ、きっと