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欅の並木

いつもは、時間帯によっては車が通るけれど
いまは車用の門が閉じられ、通れない
けれど、歩道はいつもと変わらず開けられているので、
それをいいことに、ひっそりと散歩に来ている


きょうは、広々と車道を使って
キックボードをしている姉弟がいた
はしゃぎまわる様子がほほえましくて
もしかしたら彼らにとって、この期間は、
キラキラした思い出にもなりうるのかもな、と思った

わたし自身にとっても、そうかもしれないと
ようやく、大きすぎる衝撃から回復してきて、思う
こんなこと、起きないほうがよかったけれど、
それでも、この期間を切り取った、どこかの一瞬は
慈しみながら思い返す、美しいものになりうる、と

見上げた欅の緑と、灰色の空
こういう風景も、いつか

 

心持ちがずいぶん変わってしまった、と
絶望にも似た気持ちでいたけれど
いま振り返ってみると、このふた月のわたしは仕事となると
不安定な精神状態だったはずが、きわめて冷静に次々手を打っていて
そういうところが、本当に自分だなと思う

3月からずっと、大きなことから小さなことまで、
数えきれないほどの選択をしてきた
そもそも、うちみたいな零細でも、経営はそういうものだろうけれど
さすがに、選ぶことに疲れきった今、
これまでのがんばり貯金で、すこし心を休めることができる


言葉や、思考を
なんというか、代謝がいい状態に戻したい
この日常ではない日常のために
その後に否応なくつづいていく日々のために

抱えているあれこれは、そのままでいい
慣れたくないことには、慣れなくてもいい
だけど、たくさんのことを考えつづけるために、
ちゃんと、呼吸をしないといけないのだ

5月の、残りの3週間で
リハビリができると、いいな