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先週在庫分が届いたトレーの撮影をするために
近所のお店で、ダックワーズを買う

普段からしょっちゅう食べているものなのに
一応撮影だから、撮影だからね、と言い訳を繰り返すのは
明らかに運動不足だからか、それとも


わたしは、このメーカーのものがとにかく好きで
トレーは当然のごとく、これまでに仕入れた柄は全種持っている
より多くの柄を入れているティータオルもコンプリートしているし
それだけでは飽き足らず、
イギリスで発売された、特定の小売店限定の柄まで揃える始末
つまり、取引先以前にファンなのだ

そもそも、出会いはわたしがロンドンで学生だったころ
当時住んでいたアパートの近くに、彼女たちの店舗兼アトリエがあった
わたしはもともと、お客さんで、ファンだった

その場所は、卒業と同じ頃になくなってしまったから
まだ店を持つ前、はじめて行ったロンドンの小さな展示会で
偶然再会したときには驚いたな
この縁を大事にしたいと思って、パッと掴んだ
今振り返っても、あれは、得がたい経験だった


だから、この独特の美しい柄をじっくりと眺めるたび
初心に返ることができる、気がする

いちファンとして、リテーラーとして
わたしにできることを、いつも、問い直す

 

先週以上に静かな店で過ごしていると
どうしても、オープンして間もない頃の記憶が蘇る
今よりもっと、不器用に仕事をしていて、
どこか、隙間があったころ

あの後、わたしは、何十倍も忙しくなった
手からこぼれるものがないようにといつも必死で
だから、認めたくなかったけれど
目がいかない、考えられないことも増えていったのだなと
こうなってみて、あらためて思う


まあ、どんな風に考えたって、
考えれば考えるほど、前向きな言葉は出てこないけれど
それでも、これを機に変えたいことは確かにある

正直、まだ
この渦から脱けだす日のことなんて、想像できないから
まずは、近くの人や遠くの人、自分の身体のことを大事にして
そして、無理をしないで、少しずつ