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お客さんがお裾分けしてくれた、小さなヤドリギ
ぜいたくして買った紅茶
クリスマスにといただいたお菓子たち
なんでもないイブに不似合いな凝ったケーキ
ちょうどクリスマスに届いたリングフィットアドベンチャー

クリスマスまで、毎日ひとつ
なにか自分がうれしいものを見つけよう、と
そんなことを考えてから3週半
まあ、当然、毎日特別なことが起こるでもなく
だらだらとした文章をただ書いていたわけだけれど、
それでも、やはりクリスマスへと向かう日々は
振り返ればけっこう美しかったように思う


とにかく、仕事をしないといけなくて
けれど、取引先から届くものに、端からわくわくした
(自分でオーダーをしたもののはずなのに!)
年末のご挨拶がてら、馴染みのお客さんたちが来てくださって
たくさん、気を遣っていただいた

最近は、この世は修羅、と
ふざけて(でも、本気で)言ったりしているけれど
この数週間は、たしかな手応えと、人のやさしさも感じている


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クリスマスがくるたびに
思い出すできごとがある

もう6年も前
ポルトからロンドンへと戻る飛行機で
そのときの自分にはあまりに重い本を読んでしまい、
着陸で暗くなったからと、声を殺してこっそり泣いたときのこと

ルートン空港に降りると同時に
その日にかぎってまわりから、盛大な口笛と拍手が起こったのだった
機内放送でなぜかファンファーレまで流れて
なんなのこれ、どういう状況なの、と
もう全部がばかばかしくなってしまって、
気がついたらぼろぼろ涙をこぼしながら、笑っていた

そして、すっと静かになった瞬間、機長が放送で
“Good night, and of course, merry christmas” と、言った
その一瞬が、わたしには忘れられない


正直、人生は、しんどいことのオンパレードだ
それでもけして口にしないと決めていることが、たくさんあるなら、
ひとりで苦いかたまりを転がして小さくして、飲み込まないといけない
皆、きっと、そうなのだと思う

まわりの騒ぎと、機長のやさしい声
クリスマスに向かう、抗えないような人びとの意識の流れは
そのときぎりぎりの淵にいたわたしを、たしかに救ってくれた
くわしく理由を説明することは難しいのだけれど、
いまはこれでもいい、と、たしかに思わせてくれた


世界のどこかに
あのときのわたしのように救われている人が、きっと、大勢いる

クリスマスは、それを
ひっそりと信じて、願う日