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イギリスに来て、きょうで四日
アイスランドでの乗馬で痛みを得てしまった身体に
自分の責任だからと、鞭を打っている

まあ、実際
休むわけにはいかないというのが、正直なところ
夏休みはもう終わり
仕事は、わたしを待ってはくれないのだった


きょうまでの主な仕事は
ヴィンテージの、買い付け
何千何万というものを見て、
そのうちの何百点かを、買った

ものを大切にしたい、という思いと
ものを選ぶことの傲慢さ
その狭間で、わたしはいつも、
身動きがとれなくなってしまう

目を何度も閉じて
きちんと焦点を合わせる
せめて、その瞬間、目の前のものに対しては
集中して向き合いたいと思っている

 

二度目の大学生活を過ごしたロンドンは
わたしにとって、ホームだ
これはもう、きっと、
いつまで経ってもそうなんだろう

ちいさな“いつものこと”を
考えずにこなしながら、ざくざく進む
リソースを割かない、というのは
時と場合によっては、大事なことだ

美しさや、考えごとに
どっぷりと沈むことができるのは
ここが、“いつもの場所”だから


この数日で
けっこう大切なことを、あれこれと決めた
それができたのも、
きっとロンドンにいるから

この9年のあいだ
えい、と踏み切り、新しい段階に飛び込む瞬間が
この街では、数えきれないほどあって
だから、なんていうか、
ここにいると、大抵のことが怖くないのだった

 

明日から
たくさんの人に、次々と会う、
より目まぐるしい数日がはじまる

すこしでも痛みを取るため、目を休めるために
きょうは、はやく眠ろう