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スウェーデンの南端、マルメから
ストックホルムへ移動したのが、水曜のはなし

3泊、中2日のストックホルム
ほとんど、仕事をしているか寝ているか
まったく上向かない体調と相談しつつ
たくさんのものを仕入れ、死ぬ気で梱包した

だけど、まあ
わたしはウーンと思うときっぱりと仕入れないので
これだけ荷物が大変だったということは、
運がよかった、ということでもある
仕事の旅としては、これでいい

なにはともあれ
デンマークスウェーデンで中4日、よくがんばりました

 

ストックホルム最後の夜だった、昨夜は
店をオープンする前からの付き合いのイラストレーターの女性が
自宅に招いてくれた

いま描いている絵本の原画や
最近の雑誌の仕事などを、つぎつぎ見せてくれる
彼女の絵は、すべて普通の画用紙に描かれているのだけれど、
原画は、印刷後のものよりもずっと立体的で
息を呑むような迫力がある

部屋の飾り棚や冷蔵庫など、あちこちに貼られた絵を眺め
うっとりとため息をつくわたしを見て、彼女が笑う
わたしにとっては全部が新鮮で美しいのよ、と真面目な顔をすると
うれしそうに目を細めてくれた


仕事の話とこれからの話をひととおり終えた頃
ベッドルームから、彼女の人見知りの猫がでてきた
呼ぶと、こちらへ来てくれて、
わたしの指先の匂いを長い時間嗅ぎ、ぺろりとなめた

挨拶できてうれしいな、
前来たときはふたりでいくら呼んでも出てきてくれなかったもの、と言うと
あなたの声と匂いに慣れたのよ、次は抱かせてくれるかも、と
友人はまた、笑った


晩ごはんを食べに行った店で、ジュースの瓶の蓋が固くて
開けてくれた店員さんが必死すぎて、笑ったこと
駅までの道で、商品の入った袋の持ち手を片方ずつにして
重いね、重いよ、どうするの、どうするんだろうね、と笑ったこと

知り合ったのは展示会でだったし、
仕事のパートナーでもあるけれど
よく笑うわたしたちは、こんな風な時間を共有して
そして、今がある


彼女の作品のことも、彼女のことも
わたしは、ほんとうに大好きで
だから、ものを作り続けてくれる限り、売り続けたい

そう、あらためて思った
やさしい夜だった