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すてきな人たちとさまざまな話ができて
あちこちから荷物が届いた
さわやかな風が吹いたような、1月最後の日

届いたもののひとつは、グリーティングカード
心待ちにしていたものなので、特別、うれしい


このカードを作っている人は
イギリスの南海岸に住んでいる、イラストレーターさん
彼女の作品に出会ったのは、実はずいぶん前のことで
ライという小さな町の、小さなギャラリーでだった
はっきりとした強さのある絵
これはカードの枠に収まらないだろうと、思った

それから時間が経ったいま、彼女は
The New Yorkerなど、数々の雑誌のためにイラストを描き、
書籍の装画も、絵本も手がけている
それでも、彼女自身が販売しているのは、
一種類のプリントと、数種のグリーティングカードだけだ

遠い国の小さな店なりに、すこしでも応援ができたらいいな、
たとえ小さなカードでも、彼女の作品を手にとってもらいたいな、と
まとまった数扱うことを、決めた

 

ヨーロッパにも、日本と同じように
こういうカードや、魅力的なリトグラフなどを
気軽に買える価格で販売しているアーティストの方が、大勢いる
そして、そういう作品を扱う、気軽なギャラリーもあって
たくさんの人が、部屋に飾るものを気軽に選んでいる

ずっとずっと
そういう作品と額縁を組み合わせて売る店をやりたい、と、思っていた
コンセプトからして倒産寸前なので、それはさすがに難しいけれど
カードを、“贈るのではなく、自分の部屋に飾ります”と
言ってくださるお客さんが、本当に、本当に多くって
今のわたしにできることがあるのでは、と、思えるようになった

目標にしている店、それを経営している方が、ポルトガルにいるので
それで、去年リスボンへも行ったりしたわけなのだけど
ようやく、すこしずつ、動き出したよ


日本にまだ足がかりのない、アーティストの方を
すこしでもサポートできればいい
それは、たとえば陶器の作家さんや、文具などを作っている小さな会社に
抱いて、育ててきた気持ちと、すこしも変わらないけれど
ちょっと難しい分野でも、挑戦をしてみたい

彼女のカードにはじまり
今年は、何人かのアーティスト、イラストレーターの方と会って
話を進められたらと、思っている

 


2012年8月のツイート
わたしはこの日、プラハにいて
小さくて美しい、古い映画のポスターを、数枚買ったのだった

去年の8月
6年ぶりに、そしてはじめて仕事で、プラハへ行ったわたしは
古書店を営む、同じ人のところを訪ねた
彼はもう、小さなポスターは持っていなかったけれど、
戦前の美しい楽譜を、たくさん仕入れさせてくれた

そして、やっぱり
わたしは今も、このツイートと同じようなことを考えている
それだけじゃ食べていけないなと思うけれど、それでも、
こういうことができればいいな、と


まるまる叶えることはできなくても
あの頃から一歩一歩進んできて、いまのわたしがある
だから、きっと、なにかしらは形にできる

小さな、小さな店だけれど
だからこそ、わたしなりの夢を
地に足をつけて、きちんと、描くんだ