慌ただしかった、土曜を抜け
家から一歩も出ないぞと決意して、
日曜を、過ごす

アンティークタイルについての本を、読み耽り
気がついたら、夕方近い
仕事と仕事以外の境界が薄いので、
これでも、休日らしい休日

天気がどうあっても、家に居たいのに
そとがしとしと雨だと、ここに居てもいいのだと、
なんとなくほっとする



姪のジャンパースカートを編みながら
スウェーデンの友だちと、スカイプをつないで近況報告
彼女はいま、わたし達が出会った森のなかの学校へ戻り
三年生を、はじめたところ

全部やる必要があった一年生と違って
三年生は、現代服か民族衣装、
どちらかを選んで、深く学びながら縫うのだそうだ
どっちを選んだの?と訊くと、
もちろん民族衣装よ、と、ほがらかな答え


学ぶと同時に、彼女は仕事も受けているので
最近一件依頼が入って、
Orsaという地域の衣装を縫ったのだそうだ
必要な布が手に入らなくて困り果て、
織りのコースにいた共通の友人に頼んで織ってもらったというので
ああ、あの場所ならではだなあと、感心した

さまざまな地域の民族衣装が載っている資料を棚から出して
Orsaのページを開け、
なるほど、この部分の布かと笑う

わたしはいま、遠く日本にいるけれど
それでも、スウェーデンは、
小さなかかわりを持つには、けして、遠すぎない



そんなスウェーデン
きょうが、大きな選挙

わたし自身は、
こういったことにインターネットで言及することは
きょうも、これからも、あまりないと思う
スウェーデンの政治経済、社会保障などについて
大枠はもちろん、イギリスの大学で学んだけれど、
それでもわたしは、ほぼ素人だと思っているし
そう思わないといけないと、思っているから

それでも、たとえば
イギリスがEUの離脱を決めたときも、そうだったように
身体のなかでもやもやと煙るような、無力感がある
これはpersonal attackなの、という
友だちの言葉を、思いだす

とにかく、スウェーデンという国が、
曲がりなりにも守ってきたものが、これからも守られること
そして、わたしの親しい人たちが
息苦しくなく暮せる社会であることを、
ほんとうに祈るばかり