朝から、仕事の荷物があれこれ届き
バタバタと、開梱

ようやく落ち着いた、午後
書類を揃え、青空の下、郵便局へ
無事、税務署に書類を送り
確定申告騒ぎも、ひとまず、おしまい



心どころか身体まで、軽く感じて
そのまま、散歩をする

とくべつ美しい、梅の木の下
見上げると、桃色の花が、
縁から、やさしい水色の空に溶けていくようだった

隣では、学生さんらしい男性がふたり
ぼうっと、花に見とれていた
ひとりが、ぽつりと、美しいですね、と言うので
ちょっとどきりとしてしまった


花を、気のすむまで眺めながら
ふと、本当にふと、
わたしはささやかな美しさ、幸福を愉しむのに
前提が要る人間なのだと、思った
たとえば、学ぶことや、仕事や、趣味
自分が大切に思うこと、ものに、思いきり心と時間を傾けて
それで、はじめて、小さなあれこれに目がいく

これまで、そんな風に考えたことがなかったけれど
すとんと、腑に落ちた
説明が難しいと思っていた、
自分の、せわしなさと余裕の不思議な両立は
きっと、そういうことなんだろう

これが、よいことかというと、
ちょっと微妙な気もするけれど
自分でそうとわかっていれば、よいこともありましょう



深夜、さっぱりとした気持ちで
ブライトンにいる陶芸家の女の子に、メールを書いた
いま4色あるタンブラーが、とてもとても好評なので
追加分と、新色もオーダー

届くころには、
春というより初夏になっているんだろうけれど
ほんとうに、楽しみだな

移りゆく季節に、きっと
爽やかな風を、吹かせてくれるはずだ