高校時代からの友人と
夕食を、ともに

ひさしぶりに行った、カフェバーは
10階から夜の鴨川を見下ろす、
なかなかにデートっぽい店だった
途中、まわりで3回もお誕生日のサプライズがあって
そのたびに拍手をし、多いねえ、と笑った


人づきあいがあまり得意でない、わたしにとって
こういう風に自然に、構えずに話をすることができる相手は
実は、多くない

観念的な話ができる相手はめずらしい、と
彼女も言ってくれたけれど
わたしにとっても、そう
相手にそのまま言葉が伝わると信じられるだけでも
本当に、すごいことだ

それは、付き合いが長いから、とか
そういうことが理由ではない気がするなあ



友だちは、わたし達が卒業した高校の、系列校で
国語の先生をしている
あした、朝の礼拝で話をする役が回ってくるというので
その練習台になって、スピーチを聴いた

学ぶこと、知ること、について
かっちりとした、真摯なお話だった
昔から子どもは好きじゃない、と笑う彼女だけれど
生徒に向けるまなざしは、まっすぐだ


こんな先生がわたしにも居ればよかったのに、とも、思うけれど
やっぱりわたしは、彼女が先生でなくて、友だちでよかったなと思う
友だちとして彼女から学ぶことが、本当に多くある
ずっと、そうだった

それにしても
礼拝堂で並んでいた高校時代から、長い時間が経って
こんな風に、先生としての彼女のスピーチを
聴かせてもらえる日が来るなんてね




お誕生日のプレゼントに、本と栞をもらった
この中の近藤史恵さんのお話が、模試の問題として出ていて
その短い抜粋だけでも泣きそうになったのだと、言っていた

どうして、そんな風に心を動かされたのか
ていねいに話をしてくれたのが、嬉しかった
以前にも、本を薦めてもらったことがあるけれど
彼女の選ぶものは、やっぱり、まっすぐだなと思う

次に会うときに
またこの本の話をするのが、楽しみだ