場所も時間も決めず、きょう会うことだけを決めていた、
大阪在住の友だちから、午前中、突然のメッセージ
このへんにいます、と、河原の写真がついている

えええ、これどこ、と
写真を拡大しながら、笑ってしまう
待ち合わせという概念はどこへいったのか
彼は、いつだって、こんな感じだ

的がわかっていて、わざと外してきたりする
わたしは、この人のこういうところを
なかなか好ましく思っていたりするのだった


昼ごはんを食べ、お団子とコーヒーを買って、河原へ
ベンチに座って、日が落ちてすっかり寒くなるまで
ただ、えんえんと、話しつづけた

前にも、こんなことがあったような気がして
記憶をたぐり寄せる
ああ、3年前の春、デンマークの海岸でだ、と
思いだしたけれど、なんとなく、口には出さない

空が高いねえ、鴨がいるねえ、と言いながら
おばあちゃんみたいやな、と可笑しくなってしまう
ほんとだよ、もう後期高齢者だよ、と向こうも笑う
そんななんでもないやりとりが、ほのぼのと愉しかった



スウェーデンで知り合った友だちと、京都で会うのは
何度か体験しても、まだ不思議だ
ルンドに居たころも仲はよかったけれど、
こういう時間と、空間を
この人と、こんな風に、共有するようになるなんて
やっぱり、想像していなかった

流れる水のようでいて
一冊の本のように、閉じている
説明しがたい空気のある人だなと、会うたびに思う


彼が、大阪へやってきたのも
きっと、縁

よい息抜きになった
とても、よい休日だった