雨を横目に
フェロー諸島の詩を読む、夕方


フェロー諸島関連の資料は
さすがに、うちにも片手で数えるほどしかない
ノルウェー語で、フェローの詩についてまとめられているこの本は
わたしには貴重なものだ

海の、土地の、植物や動物の、あるいは人の
美しさについて、詠うこと
その意味を、思う

そこで生まれ育った人にとって、フェローとは
一体、どんな存在なのか
簡単に理解できることでも、答えが出ることでもないけれど


今年の6月に訪れた、フェロー諸島では
ほとんど、買い物をしなかった
この本と、フェローの工芸の本、それからポスターを一枚
たしか、それで全部だ

トースハウンの美術館で買ったポスターは
まだ、飾れていない
そして、そのアーティストの作品集を、重いからと諦めたことを
いま、とても後悔している


また、あの島を訪れる日が来るんだろうか
いつか仕事を兼ねて、行くことができればな、なんて
心の奥で、ちいさく思ったりする



明日のために、やっておきたいことは多くあるのに
そんなときに限って、せっせと他のことまで始めてしまう
わたしは、スイッチが入れば、入りっぱなしなタイプなので
このままあれやこれやと動いて、明日まで行くんだろう

変わり映えのしない、自分と
ゆるやかに付き合って


明日は、台風一過の予報
あかるい一日に、なるといい