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三週間も前に買った、ラナンキュラス
大きな花がとっくに終わってしまった今も、蕾がまだ開くので
短くして小さな花瓶に生けた

花は儚く、移ろうけれど
ささやかな記録は、こうして積もっていく


これを買った小さな花屋さんは、
近所だけれどこれまで知らず、初めて行ってみたところだった
優しげな花が並んでいて
店主さんは、わたしが選んだ数種類の花を包みながら、
どうすればそれぞれを元気に保つことができるか、丁寧に説明してくれた

まだ、こういう出会いがあるのだな
近くだからこそ、見えないのかもしれないけれど

 

日々、取引先の親しい人たちと、
上がっていく原価や、もう作れない商品の話をしなくてはいけない
燃料や材料の不足と価格上昇、かさむ輸送費、コロナでの休業や廃業
ニュースに胸を痛めながら、目の前のことが大変だなんて情けないけれど、
わたしたちの小さな世界も、もういっぱいいっぱいだ

どうしたら続けていけるのか、
言葉を尽くして、そして、考える
どうしてこの仕事をしているのか、ということに
いつだって立ち戻る


今週は、夜中まで仕事をする日が続いていた
夜に休めないと、日毎気持ちが削れていくので、
まずは生活を正したいとは思っているものの
これがひと段落したら、確定申告にかからなくてはいけないわけで
当分は、こんなときが続きそう

ともあれ、明日は
オーストリアの美しいリネンを包んで、ここから送りだす
ジャガード織りの、浮き上がるような模様のティータオルたち

きょうよりも寒いという予報だけれど、
とくべつ明るい色の洋服を着て、梱包をしようかな
春はもう、きっとすぐそこなのだから