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目の前のことに集中すべく、
ぐっと力を入れて立つ、金曜日

今週もまだ、お客さんは戻らず
確定申告の準備をしながら、在庫の整理をする
まるでカラクリ屋敷のような店


昔、東京で働いていたときも
店の在庫をあらゆる場所に置いていたなあ
当時は、什器として使っている家具も商品だったので、
売れるとストックの場所がなくなり、てんやわんやだったっけ

懐かしく思い出す
右も左もわからないまま、ひたすらに働いた、
いまの基礎になった日々


仕事を終えて外に出ると、空が美しくて
日が長くなったな、またそれだけの時間が過ぎたのだな、と思って
そして、泣きたくなった

 

アンドレイ・クルコフウクライナ日記―国民的作家が綴った祖国激動の155日』を
もう何度目か、読み返している

この本は、まず個人の視点からの文章として貴重で
想像を自分の些細な印象や経験と繋げることを、本当に大事にするなら、
こういうものこそ読みたいし、多くの人に読まれてほしいと願うけれど
絶版になってしまっていて、悲しい

だけど、わたしも、クルコフがたまたま好きな作家じゃなかったら
この本を手に取ることはきっとなかったのだ


流れてくるニュースに、言葉が出ない
自分の無力さが、ただただ重い

軽々しく言葉にすべきではない、と思うこともある
それでも、こんな夜が、せめてこれ以上は続かないことを
心の底から、祈っている