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イギリスの取引先が、ロックダウン当日、
倉庫を閉める前に慌てて出してくれた荷物が、届いた

さすがに、日本郵便
海外向けの荷物をかなりの割合、引受停止にしたものの
民間の運送会社は今のところ、ほぼ問題なく動いている
不要不急の労働が禁じられるに至ったスペインからの荷物でさえ、
普通に届く予定だというので、本当におどろいてしまった


取引先と相談して、なんとか仕事を回そうと思えるのも
全部、物流に携わっている多くの人のおかげ
感謝してもしきれず、感動すらおぼえる

こんなことがないと、気がつけないのか、と
情けなくもあるけれど

 

とはいえ、この在庫が
今月どれくらい必要になるかは、わからない
わたしの店は、先週から基本的に閉め、
連絡をもらった方たちだけのために開けることにしているからだ

これは、当然、店としては致命傷になり得ることで
だけどいま、安全にかえられるものなど何もない
とにかく、2月3月を幸運にも、
予測をはるかに上回る状態で働ききれたことで
当面、きちんと耐えることはできる


自分のこの選択を最良だと思っているし
なんとか乗り切れるという自信も、ある
いまやるべき仕事をいつも以上にこなして、前向きに、
次へと向かって歩いてもいる

だけど、ぽつんとデスクの前に座って
日毎、週毎、月毎に失うかもしれないものを思うたび
引きちぎられるような痛みを感じる
店そのもの以上の価値にこだわって、やってきた店
やっと、1年2年先の未来を考えられるようになったところだった

たとえ店そのものを失わずに済んでも
マイナスをゼロにするような作業は、今もどうしても多く
これからも長いこと、それが続くんだろう
単に資金繰りだけの話ではない、とくに時間をめぐる果てしない影響に
立て直しても立て直しても心がへし折られる


2、3週間前は
体調を崩したらこういう状態になると思って、必死だった
だけど現実は、もっと厳しかったな
わたし自身がとりあえず大丈夫でも、どうしようもない

これは、わたしの1日1日の話で
人生そのものの話でもある

 

でもね、そうは言っているけれど
本当に、本当になにがいちばん大切なのかというと
もちろん、身体なんだよ

わたし自身の、わたしの周りの人たちの、
来てくれるお客さん、その周りの人、
それぞれとすれ違う人、その先に繋がるすべての人の
身体が、いちばん大事


7月に予定されている、イギリスの展示会の運営からは
一昨日、少なくとも当初の予定の場所では開催できなくなった、
今後のことはまた知らせる、というメールが届いた

理由は、展示会場が、
感染した人たちを収容する臨時病院として使われることになったから
まさか、こんなメールを受け取る日が来るなんて、
つい数週間前まで、かけらも思っていなかった

これは、わたしが実感をもって触れた
信じたくない現実の、ちいさなひとつの例
なにもかも、他人事ではない


だから、そのときそのとき
なるべく遠い人のことを、想像して
なるべく多くの人の身体を考えた選択をしたい

ぐちゃぐちゃで、うまくまとまらないけれど
本当に、そう思っている