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出張中に買った、ペーパーバック
画家、ドミニク・ゼルフュスの絵に
パトリック・モディアノが詩をつけたもの

ほんとうに、ふと、出会った本だったけれど
この3週間、ずっとベッドに置いている
古代文明も思わせるような絵と、
さみしく、あたたかく、飄々とした言葉の羅列

“In that small town on a distant border
I arrived at the end of myself”

 

10月1日
言わずもがな、きょうから消費増税
ポイント還元まつりの始まりの日でもある

いつものコーヒー屋さんで
二重になっているメニューを見て、一瞬、驚く
お持ち帰りですよね、じゃあこっちのメニューです、という言葉に
ああなるほど、と、頷いた

カフェオレを淹れてもらいながら、うだうだ
ポイント還元どうするんですか、大変ですよね、
なにがなんだかさっぱりです、と
互いに、声に力がない

小さな店のあれこれの、この煩雑さ
まあね、うん、やるしかないんだけどさ


ともあれ、カフェオレを携え
うす暗いデスクでの仕事に戻る

きょうは、スウェーデン語と英語の仕事が半々
ぐちゃぐちゃな頭にむりやり力を入れて
なるべく速いスピードで、文章を叩きだす

疲れてはいても、背筋が伸びる
もともと、好きでやっている仕事なのだ

 

すっかり暗くなってから、家に帰ると
姪が来ていて、ちょうどダイニングの椅子によじ登ろうとしていた

ただいま、と声をかけると、
隣の椅子を腕で大きく指しながら、どうじょー!と言うので思わず笑う
ここ座っていいん?じゃあそうしよかな、と答えて座ると
姪は満足げに、ニコニコ牛乳を飲みはじめた


繁忙期のなかの繁忙期
ちいさな一瞬をかさねて、乾いた気持ちに水をやる

あしたこそは
まとまった時間、ピアノを弾こうかな

忙しさのピークは過ぎた
きっと、それくらいはできるはずだ