午前中から、ひとりで
おやつを食べに、出かける

とびきり贅沢をして
とびきりのショートケーキ

わずかなひとりの時間で、
なにを欲しているか
自分のことは、自分がいちばんよく知っている



わたしの小さな店には
ありがたいことに、全国からはるばる、
色々なお仕事のお客さんが来てくれる
結構、声をかけてくださったりするので
自分からすこし離れた世界のお話を、
幸運にも聞かせてもらえることも、ある

きょうは、民族舞踊の研究をされているという方が姉妹でいらして
面白いお話を、たくさん伺ったりした
同じく遠い国のことを細々と勉強している身としては
共感することも、多かった


わたしが、店をやっているのには
ちいさな普及活動のような側面がある
伝えたいことがある店というのが、
お客さんにとっていいものかはわからないけれど

ひとつひとつのもの
一冊一冊の本
たとえ、大河の一滴だったとしても
人の生活、あるいは文化というのは、それの集積だ



お店にときどき来てくれている
わたしに誕生花の絵を描いてくれた方が、きょう、
店やわたしを、灯台みたいだと思う、と話してくれた
ジャネット・ウィンターソン『灯台守の話』が
すごくよかったという話から、そんな風に言ってくれて
それが、よけいにうれしかった

じゃあこれから灯台を名乗っていこうと思います、と
笑って、かんたんに言ってしまったけれど
実際はわたしも店も、ほんとうにまだまだだ
でも、うん、
いつかはきっと灯台になりたいなと、思います



さあ、あしたは土曜日
それも、お店の前にもうひとつ大きな仕事がある

心に明かりを灯して
やれるだけのことを、やりたいね