予報通りの青空に、すっかり浮かれて
朝も早よから、散歩に出る

わたしの地元は、とにかく川が多く
そのぶん、桜の木が多い
桜だらけの京都のなかでも、とくに桜だらけの地域

子どもだった頃は、あたりまえに思っていたけれど
今になってみれば、なんて贅沢なのだろう



せっかく、早朝に歩いたので
大好きな焼き餅屋さんに、立ち寄る
焼き餅が買えるお店は、いくつもあるけれど
ここでなければ、という、特別な店だ

そのお店は、朝7時ごろから開いていて
とくべつ観光シーズンでなくても、
お昼前にはお餅をぜんぶ売り切り、閉めてしまう
桜や紅葉の季節には、平日でも10時台に終わったりするので
朝からはりきって行かないと、買えないのだった

ちょうど、次が焼きあがるまですこし時間があったので
お店のかたと、ぽつぽつ、おしゃべり
きょうはええ天気やし、11時にはもう神社が混んでくるさかい、
それまでには閉めたいわあ、と仰るので
思わず、笑ってしまった
人が増えるから閉めるって、ねえ


買ったお餅のうちひとつを、別にしてもらって
川原に戻り、桜が舞い散るなかで、食べる

降ってくるひかりに、目を細めて
いまの自分の幸福の最大値というのは、どれくらいなのだろう、
これくらいのような気もするけれど、と、ぼんやり思った



きょうは、その後、よくはたらいた
シャキッとした、爽快な日

まだ職場ができていないので
午前中は、つい、部屋にこもりがちだったけれど
とくに、花がうつくしく、人の多いこの季節は
こうして朝に出歩くのも、いい