夕方、近所のカフェへ行くと
勉強テーブルに、スウェーデン語の先生の姿

イヤホンをして、勉強している
その横顔に、思わず見とれる
集中している人の、なんとも言えない美しさよ


ちょっと、迷って、
そっと肩をたたき、声をかける
あれ?きょう授業じゃないよね!?と慌てる先生に
邪魔してごめん、わたしも勉強しにきたの、と、笑う

先生のノートには、難しい単語ばかりが並んでいて
毎度のことながら、感心してしまう
これ見て、と彼女が指した単語は“士農工商”で
ええーすごい、これいつ使うの、と、また笑った



彼女は、去年の10月に日本に来たばかりで
今年の6月には、もう、日本語能力試験の二級を取っている
来月には一級を受けるため、目下勉強中
学校でも、上から二番目のクラスを飛び級する試験を先日受け、
通って、一番上のクラスに入ってしまった

こうして、勉強しているところを見かけなくても
先生の武器は真面目さだと、話しているとよくわかる
ものすごく努力して、時間を積み重ねないと、こうはならない
そんな彼女を、本当に格好いいと思うし、いつも励まされている

いつだって、手を抜くのは簡単で
そして、いちど怠け癖がついてしまうと、元に戻すのは至難の業だ
わたしも、嫌というほど感じてきた
休まないこと、そしてハードルを上げ続けることの、難しさ


わたしも、すこしはね、と背筋を伸ばして
英語の文法問題を、端からやっつけていく
次の日曜にTOEICを受けることにしているので、
さすがに今週は、第二外国語以下は優先順位を落としているのだけど
この急な穴埋めで、どのあたりまで行けるだろう

まあ、でも
やらないよりはやったほうがいいこと、というのはあるから

わたしもわたしなりに、真面目でいないとな、と
勉強に戻った先生を視界の端にとらえながら、思った