きょうは、一日
二年生、三年生のプレゼンを聞いていた


この学校は、プロの工芸家を目指している人も多い
上級生となると、なおさらだ

だから当然、学生の作品とはいえ、どれもこれもすばらしい
プレゼンも、ディスカッションも、とても見応えがあった

わたしは、工芸家にはならないし、なれない
だから、わたしなりのやり方で、
この学校の一員になれたらいいと、ずっと思ってきた
そういう意味で、きょうは
わたしにとっても大事な日だったという気がする



ここへ来てから、ずっと
ものとの向き合い方について、考えている

たとえば、ひとつひとつ身の周りに置くものを、
こだわりを持って、選び抜いて
それで、豊かだと言えるのか、とか

工芸品には、どういう存在であってほしいのか
自分の“手作り”のものは、
どういうものを作って、どういう風に持ちたいか、とか

わたしは、どんなものを持つことを、楽しいと思うのか
わたしが、なにかを売るとしたら、どんなものを売りたいのか
とか、そういうこと


ものと人間のあいだには、お金がある
だから、いつだってこのことについて考えるのはむつかしい

けれど、ここには
日夜、ものに向き合っている人たちがいるから

わたしは根本的に、雑貨が好きなのだと思う
だけど、むかし働いていた場所で感じた違和感と
ロンドンとこの学校で学んだ、ほどよくざっくりとしたものへの態度を
忘れずにいられたら、と


まだ、色々なことが
点と点という感じで、ちゃんとつながっていない

自分はどうしたいのか、この先になにを望んでいるのかを
しばらくの間、考え抜いて、方向を定めようと
あらためて思った、きょうだった