朝から、郵便局で荷物を出し
いつものカフェで朝食をとって、バスに飛び乗る

ロイヤル・ウェディングもどこ吹く風
1時間揺られて、郊外へ


きょう、出かけていったのは
何人かの作家さんに会い、実際に作品を見るためだった
ちょうど、地域のイベントで、
気になっていた方々がオープン・ハウスをやっていて
アポなしで、アトリエや展示に行くことができたからだ

けれど、きょうは
話がまとまった人は、いなかった
価格やラインナップ、実際に見た色の印象
店に置くものを決めるというのは、
悲しいかな、シビアな仕事だ
こうして、結局話を進められないということも多いので
オープン・ハウスのような気軽な機会は、助かる


現行のものも、ヴィンテージも
足を使うというのは、同じこと
とにかく出向いて、数多くのものを見る
納得がいかなければ、キッパリと買わない

時間と労力をかけることだけが、良いとは限らないけれど
誠実に、と考えると、時間も労力もかかることが多い
まあ、むずかしいものです



郊外の、細長い庭のついた家は
大学の頃に遊びに行っていた場所を、思わせた
友だち4人が、奇妙な共同生活をしていた家

どこもかしこも
楽器とアンプ、よくわからないコードだらけ
全員料理ができないのに、立派なキッチンがあり
ダイニングテーブルは、半分物置のようで
皆、ソファか庭のテーブルで、適当な食事をしていた
庭には小さなトランポリンがあったけれど
大柄の友人が乗ると、いまにも壊れそうだった

思い出のなかの
半分フィクションのような家


あの家は
いまはどうなっているだろう
皆もうロンドンにはいないはずだから
誰かべつの、たぶん子どものいる家族が、
暮らしていたりするんだろうか

帰りのバスに揺られながら
もうずいぶん遠ざかってしまった、
ほの甘く情緒にあふれた時間を、思った