去年通っていた、そして暮していた、学校の
春の展示を、見にきた


わたしの友だちの、何人かは
ここで、そのまま二年生になった
去年、わたしも出たショーを
彼女たちは、今年も、やる

ショーを、どうしても見たい
その気持ちだけで、ストックホルムから電車を乗り継ぎ
中央スウェーデンの森のなかまで来たのだった


大変だったと、話を聞いていたけれど
友人たちがデザインして作りあげた洋服も
ショーも、ほんとうにすばらしかった
一着一着、感激してしまって
最後のほうは、ちょっと、涙で光がぼやけていた

情報の渦のなかで、新しさを追い求めなくても
美しいもの、すくなくとも自分にとって特別なものを、
わたし達は、着実につくることができるのだ
去年考えていたことを、あらためて実感した


みんながどんな風に、やってきたか
どんなに沢山のプロセスが、裏にあるかを
わたしは、たぶん知っている
だって、彼女たちと、ここにいたのだから

目が合うたびに、ほほえみかけてくれる友人たちに
誇らしい気持ちで、笑顔を返した
幸せな数分間


たくさんのハグと
たくさんの言葉
会えてうれしい、というやりとりが
なにより温かい

とても素敵なショーだった、
それぞれがそれぞれらしい作品で、
変わらないことがうれしかった、と言ったら
あなたも変わらないわよ、
ここにいたときみたいに素敵なワンピース、それから爪!と
友人たちは、笑った




お喋りをしながら、愛していたおやつを食べ
ほかの学科の子たちの作品をゆっくり眺め
あっちで立ち話、こっちでまた立ち話

学校をやめてしまっていた
会いたかった友だちにも、会えた
冗談を言って、また笑って
すこしだけ、時間が戻ったみたいだった



電車に乗れば乗り過ごし、歩けば雨が降る
実は、きょうはそんな日だったけれど
みんなに会えて、すばらしいものが見れたから
もう、全部いい

わたしは一年だったけれど
この学校に居られて、
彼女たちのクラスメイトになれてよかった、と
ほんとうに、思う