白昼夢のようなバラ園の片隅で
ひっそり、ひときわ優雅に咲く“ノヴァーリス

2010年のドイツで、このバラに詩人の名前をつけた人は、
単に、“青い花”を目指して作り出したからそうしたのか
それとも、求めても青色に届かない、藤色のような花だから
あえてあの作品になぞらえて、彼の名前をつけたんだろうか


ノヴァーリス、どういう意味なんやろ、と話すご年配のご夫婦に
思わず挨拶して、作家、詩人の名前なんです、
ドイツの、200年くらいは前のひとです、と声をかけてしまう
出しゃばったかしらとすぐに不安になったけれど
お二人は、いいことを知ったと言ってとても喜んでくれて
青の花は作られへんねんな、だからみんな作りたいんやなあ、と
ゆっくり、追憶するように目を細めていた

そうや、あの通りの新しくできたお店の前にな、
青い青い胡蝶蘭があったで、と話はつづく
見せたげよ、とスマホでその写真を探しながら
ご夫婦は、この1週間で5つものバラ園を訪れたという話をしてくれた
大阪へ2日間行っただけでへとへとになって、
9時間泥のように眠ったわたしよりずっと元気だ

写真を見せてもらった胡蝶蘭
想像を超えた真っ青だった
わたし以外にも、ひとり、ふたりと人が集まってきて
ほんまや青い、とスマホを覗き込んで笑う
青い花がつないだ、数分の縁

空に浮かんだ雲のように咲く満開のバラの中で
言葉を交わして、また歩きだす
どこまでも明るく、やっぱり夢のような午後だった

 

日曜と月曜は、連休にして
関西へやってきた恋人と出かけていた
月曜は5年ぶりのユニバ(念願のニンテンドーワールド!)
日曜は、IKEAとウィンドウショッピング、そしてセーラームーン
誇張でもなく、数ヶ月分のエネルギーを使った

ユニバをはじめ、全部もちろん楽しかったんだけれど
セーラームーン展には、思っていた以上に心を揺さぶられた
名場面とともに音楽が流れるだけで、涙が出てくるとは思わず
自分の最深部を晒したようで、すっかり狼狽えてしまった


わたしが、青を好きになったのは
セーラーマーキュリー、亜美ちゃんの色だったからだ
かしこくて、眼差しは柔らかくても強い亜美ちゃんは
ずっと憧れで、手が届かない目標だった

そんなにかしこくないわたしでも、
勉強することをかっこいいと信じたのは、亜美ちゃんがいたから
きっと、セーラームーンのない子ども時代を送っていたら、
わたしの人生はまったく違うものになっていただろうと思う

わたしの“青い花”は、心優しいIQ300の天才少女だよ
大人になった今でも、きっとおばあちゃんになっても

 

 

そんなわけで、仕事で使うファイルを新調
武内先生の原画、本当に本当に美しかったな
それになによりも感激したよ

セーラームーンと、子どもだったころの憧れを胸に
自分にできる全部で、かしこく、強くありたいね