あまり眠れず、目覚めた朝7時
ブラインドを上げ、こんもりとまるく雪が積もったベランダに驚く
昨日のニュースで、積雪は1センチ程度と言っていたはずが
ゆうに10センチは超えている
これは写真を撮ろうと、スマホを持って戻ると
近くの家の人も、ベランダに出てカメラを構えていた
そとの空気が勢いよく入ってきて、
置いている温度計の数字が、すこしずつ小さくなっていく
頬で受ける北風が、やたらうれしく心地いい
のどの奥まで冷たくなるような寒さに、なんともいえない親しみを感じるのは
ずっと、北の土地のことを思って暮らしてきたからか、
それとも、わたしは最初からそういう風にできているからだろうか
スウェーデンで使っていた、鋲つきのスノーブーツで
雪をざくざくと踏み、散歩
振り返った自分の足跡に、森で過ごした冬を思う
霞んだ遠くの山、あちこちで宝石のように凍る雫、
新しい雪の表面に、木々の隙間から斜めに差す光
目の前の風景と記憶が、白く溶けて混ざっていく
雪の朝には、そういう力があるのだった
目立たなくなってしまったスノードロップ
カメラを持った人たちもみな素通りしていくのが、なんだか寂しくて
まわりの雪をすこしよけようかとも思ったけれど
せっかく、名前の通りのお天気だもの、と撫でてそのままにしておいた
留学生活の最後、わたしが暮らした小屋のそとにも
降り積もる雪のなか、たくさんスノードロップが咲いていた
あれは四月のことだったけれどもね
京都市のきょうの積雪は、14センチだったそう
今週はほんとうに、実店舗を閉めていてよかったな
ただでさえ遠くのお客さんが来られないのに、
この雪では、近くの方も大変だ
ここ数日は、たまっていたデスクワークをしたり、
家じゅうを片づけたり、なかなか進んでいなかった編み物をしたり、
ちょっと新しいことをやってみたりして過ごしている
つまり、ずっと忙しくてできなかったことをまとめてやっているだけなんだけれど
とにかく清々しい気持ち
先のことを考えると、不安ばかりがつのるものの
のまれないように、ゆったり構える
休みという非日常に浮かんで、
もうすこし、このまま