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蝋梅が咲いた

つくりもののような花に、そっと触れる
見上げると白い光
幻想との境界が、揺れる

全部、見たこともないもの、
知らないことみたいだ


最近は、雨が降らなければ
かならず、歩きに出かけている
仕事があるので、時間はさまざまで、
朝早いこともあれば、すっかり暮れてからのこともある

きょうは、午前中は店で作業、
午後いちばんからは取材を受けていたので
その後にすこし、出ることにした
まだ夕暮れには早いという時間の、冬の風景は
淡白だけれどやわらかく、憂いを含んでいて美しい

 

 

きのう偶然、ほんとうにひさしぶりに
世界の車窓から』を、見た
たまたま、コペンハーゲンーマルメという、
見慣れているもなにも、いっときは月2回は乗っていた区間
ちょうど去年の今頃にも乗った電車でもあるので
思わずじっと、瞬きもせずに見入ってしまった

映像に乗せて流れていた、Choir of Young Believersの曲も
懐かしくて、きょうはずっとこれを聴いていた

どうか変わらないでいて、と願う
いつかまた訪れたときに、あの電車も、あの街も、
わたしの知っているすべてが、そのままそこにあってくれたら
どんなにいいだろう


最近、遠くに思いを馳せることが増えている
逃避したいのもあるけれど、
去年の今ごろ、ちょうど最後の出張中だったからだと思う

どんな心構えでいるのが、正解なのか
ぜんぜんわからないまま
わたしの中の素直なわたしは、ずっと体育座りで泣いているよ

だけど、それでも、
日々の仕事をきちんとしていれば、すこしずつでも進んでいく
そしていつかは、完全ではなくてもかつてのように、と
そう、どこかで信じてもいる