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とにかく寒い、この数日

仕事場は言わずもがな、
いつもはわりに暖かい自分の部屋までもが、寒い
2年前に編んだ靴下を、いつになく切実な気持ちで履き、
父の故郷の雪深い町のことを、ぼんやりと思いだす

年末年始には、屋根にうっすら積もった日もあったけれど
今回は、京都は雪にならないな、と
ほんのすこし寂しさを感じる、身勝手


この靴下を編んだのは、
ロンドンからアムステルダムまでのユーロスター
アムステルダムから、ユトレヒトアイントホーフェンへ向かう電車でだった
オランダは、どの町へ行くにも近かったけれど、
ちょっとの時間でもちまちま編めるのが、靴下のいいところだ

ロンドンの馴染みの毛糸屋さんで、糸を買って巻いてもらい
それで、編みはじめたのだった
いま思えば、すべてが贅沢
あんな日々は、果たして戻ってくるんだろうか


こういう状況になって
移動が自分のなかで果たしていた役割の大きさを、思う
駅のカフェで買ったコーヒーを手に、朝靄や夕闇の車窓の風景を眺め
本を読んだり編み物をしたりする時間が、
スマホで仕事をする時間でさえも、好きだった

出張中は、いつも慌ただしかったけれど
だからこそ、ただ流れていく風景に、心が安らいだ
そのせいか移動中は、考えなどがまとまることも多かったし
その空間、時間の効用を信じて、
自分のなかでの帳尻を合わせる計算に入れていたような気がする

移動にかわる何かを見つけないととは、思っているのだけど
移動は移動なんだから、かわる何かなんて見つかるはずがないよねえ
どうしたものか、そう言いながら、困りつづけている

 

いつものことといえば、いつものことなんだけれど
土曜夜から、仕事が殺人的な忙しさになった
昼夜を問わず端から目の前のことをやっていても、終わりは見えず
すこし余裕ができるまでに、まだ3日くらいはかかりそう

でも、こうして家でできる仕事があるというのは、本当にありがたい
普段は、ある程度人と会う仕事をしているわけで、
この状況下では、冷静になって諦めなければいけないことが多いのだった

ともあれ、がんばりどきを、がんばる
これがひと段落ついたら、冬休みだ