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郵便物に感じる、季節

11月も3分の2が過ぎ
きっと、あっという間に12月がやってくる
そうなったら最後、きっともう瞬きをする間に年末だ

あまりの忙しさに、不安になる
わたしは、ちゃんと、
わたし自身を乗りこなせているのだろうか、と

 

キャンセルが出て、空いていた時間
届いたばかりの書籍を、店の棚に収めていたら
今度は冗談みたいに大きな箱を抱え、DHLさんがやってきた

開けてみると、箱の中にさらに5つの箱があり
それぞれの重さを考えておらず、詰め物もしていないので
箱によってはひしゃげて半壊状態だった
わたしの大好きなあの人は、いつもこう
これくらいは織り込み済みなのさ


大きな箱をたたみ、小さな箱を端から開けて
何がいくつ入っているかを、数える
どの取引先が相手でもやる作業だけれど、この場合は特別
税関を通すため、全体の数と合計額だけは彼女が出しているけれど
柄などは、オーダーとは全然違う数が適当に入っているので、
その内訳をわたしが数え、彼女がその数で詳しい請求書を作るのだ

最初は、こらこら、と思ったものだけれど
今や、予測不能の開梱作業がただただ楽しくなった
ちょっとしたロシアンルーレット


日本だと考えられないことだけれど、
実際こういう感じでやっていると、困ることはそう多くない
それより、おおらかな彼女がわたしは好きなのだ

それに、たとえばティータオルなんかは
実はかなりの割合が、元々うちのためのデザイン
軽やかに融通をきかせてくれて、作ってくれている

全部、彼女だから、できること
わたしも一緒に、おおらかにいられればいい


わたしの役目は、
作っている人とお客さんの間の、緩衝材になることでもある
それは、単純に言えば、お客さんの分のリスクを背負うということだけれど
そう単純に言い切れない喜びが、ちゃんとある

彼女と仕事をしていると、そういうことを思う
楽しいんだよ、どんなときでもね

 

さあ、荷物が次々に届いて
店じゅうがワサワサ、凄まじい散らかり具合だけれど
明日も、お店に立つ

どうか、お客さんにも楽しんでもらえますようにと
ひっそり願いながら