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強い風にのって
ひらひらひらと舞う雪
あっという間に、密度が増して
吹雪と言ってもいいくらいに

仕事場の窓から
大通りを見下ろす
ポストが、停めてある黒いバイクが、みるみる白くなり
灌木も砂糖をまぶしたようになっていく

こういう雪に思うのは
やっぱり、スウェーデンの森と湖
そして、そこで暮していた頃に繰り返し読んでいた、
フェルナンド・ペソアの詩のこと


これくらい雪が降ると
お客さんも、ふだんの土曜より少ない
正直、よくないことでもあるけれど
デスクワークが進む、ゆったりした一日にはなった

本当は12月末までだった棚卸と、昨年の全仕入れ計算を
ようやく、終える
現行のデザイナーのもの、ヴィンテージ、現行書籍、古本まで
店の規模からするとあまりに多い商品数に、
さんざん苦しんだ1ヶ月

これで、2月末からの忙しさが
すこしは軽減されるはず、!

 


KALEO - Vor í Vaglaskógi (official video)

 

店を閉める前の数分
あかりを反射しながら中庭に落ちていく雪を眺め、
スピーカーの接続を、自分のiPhoneに切り替える
プライベートのライブラリと、仕事場のライブラリは
けっこう、違うのだ

力強くメランコリックな旋律と、多彩な声
音量を上げると、現実が遠ざかって
音楽と、静かに下りる雪と、
ぼんやりとした自分の輪郭だけが残る

こういう時間があるから
日々を、乗り越えていけるのかもしれない、と
ほんとうに、思う