まだ、3月なのに
この数日は、5月のことをずいぶん考えていた

学生だったころも
いつもいつも、2、3ヶ月先のことを考えていたけれど
仕事でも、まあ、そうなるよね

とりあえず、きょうでひと段落ついたので
眠っているあいだも頭が休まらない生活から、脱する
そもそもあまり寝ないわたしが言ってもという感じだけれど、
睡眠は、ほんとうに大事




5月に出る、Sóleyの新しいアルバムを
ひっそりこの曲を聴きながら、楽しみにしている

毎年、とくに冬と春のあいだのこの季節に
彼女の“We Sink”というアルバムをよく聴いているけれど
今度のアルバムのタイトルは“Endless Summer”
慌ただしさをやわらげる存在に、なるといい



あいかわらず
端切れの時間をみつけては、本を読んでいる
きょうは、先日街なかでふらりと買った
ヘミングウェイ『移動祝祭日』

ヘミングウェイが、好きな作家かと訊かれると
それは正直、返事に困ってしまう
だけど、これと『日はまた昇る』の二冊だけは、
わたしにとって、ほかにかえられない、とても特別な本だ


『移動祝祭日』は、実は、何冊もうちにある
出先や旅先で、やたらと読みたくなるから、
そして、どの国でも大型書店になら大抵置いているからで
ここまで何度も買った本というのは、
これと、サン=テグジュペリの二作
『人間の土地』と『夜間飛行』くらいだろうと思う

わたしにとってのロマンというのは
どうやら、こういうところにあるらしい

そういえば、いつか、安宿の本棚に置いてきた一冊は
いま、どうしているだろうか



デカフェのインスタント・コーヒーを手に
そっと、窓をあけた

詩になりそうな、澄んだ夜空と、黄色い月
こんなに寒い夜は、この冬最後かもしれない、と
氷のような硝子に頬をつけて、思った