ぼうっとしたまま、そとへ出て
ポップな秋で目を覚ます
天気雨が、降ったりやんだり
ここまで気まぐれな日も、めずらしい
ジェームズ・ジョイスは「イマジネーションとは記憶のことだ」と実に簡潔に言い切っています。そしてそのとおりだろうと僕も思います。ジェームズ・ジョイスは実に正しい。イマジネーションというのはまさに、脈絡を欠いた断片的な記憶のコンビネーションのことなのです。あるいは語義的に矛盾した表現に聞こえるかもしれませんが、「有効に組み合わされた脈絡のない記憶」は、それ自体の直観を持ち、予見性を持つようになります。そしてそれこそが正しい物語の動力となるべきものです。(村上春樹『職業としての小説家』 128頁)
救いの呪文に出会った
“イマジネーションとは、記憶のこと”
ここを引っぱれば、長年絡まっているところを
なんとか、ほどくことができるんじゃないか
自分にたりないと、小さな頃からずっと思いつづけてきたものを
違う角度から、見ることができるんじゃないか
ひとは、目に見えないものに対しては、
かんたんに無頓着に、あるいは無礼になり得るものだから
まず、自分の中にあるあれこれに、敬意を払っていたい
そう、思った
昨日、今日は、いつになく疲れていて
へんな時間に、眠りに落ちてしまったりした
11月のうちにやっておきたいこと、というのを
すこし、考えすぎていたのかもしれない
わたしは大体、こうして区切りをつけたがるのだ
とはいえ、やっぱり
明後日になって月が変われば
気分も変わるのは、わたしだけではない、気がする
年末に向かっていく、流れに
流されたいような、逆らいたいような